H22年の初夏に、和歌山の桃山にて採集したノコ
ギリクワガタ♀を夏の終りごろに産卵させたもので
す。 去年のH23年秋には既に羽化していました。
それを今年、H24年の2月1日に飼育容器(市販
のプラケース)をひっくり反した風景です。
ノコギリクワガタにとっては、休んで居るところを私
の我がままで起こされた訳ですから、とても迷惑な
話なんでしょう。
マット交換は3齢幼虫の時に一度だけ行いました。
プラケース@からは、♂1・♀1の計、2頭
プラケースAからは、♂2・♀1の計、3頭
プラケースの大きさは何れも小ケースです。
♂は全て大歯形で、体長は50ミリ後〜60ミリ前
です。 ♀も2頭とも大型でした。
ノコギリクワガタの幼虫の期間は気候・気温の影
響を受ける為に地域によって異なります。
飼育下では、栄養の状態によっても変わります。 |
上の写真はノコギリクワガタの♂と、その蛹室です。
この部屋は、ノコギリクワガタの幼虫が自ら作った
ものであり、この中で前蛹の状態になり蛹にと脱皮
を繰り返し親に成ったのです。
蛹室は、芋虫が全く姿形のちがったクワガタ虫に生
まれ変わる為に、とても大切なカプセルなのです。
壊れてしまったり崩れてしまうと、うまく成虫になれ
ません。 野外でのノコギリクワガタの幼虫の期間は
、温暖な地域では約1年から1年少々程度です。
初夏から夏に卵から孵った幼虫は脱皮を繰り返して
、翌年の夏から秋にかけて成虫になり、さらに次の
年の春から初夏を待ち活動をはじめます。
但し和歌山市内では、野外においても小さな個体に
限り、春から初夏に成虫になり、そのまま活動をはじ
めることもあります。そのような個体も観察しています。
これら多様性を持つことにより、環境の大きな変化を
乗り越えて来たのかも知れませんね。 |