■ くわ友採集記 「Vol1・四国編 」
記念すべき第一回は、私の10年来のくわ友である末永氏とそのまたくわ友である三好氏のくわがた
採集をご紹介させていただくこととなりました。 |
■両氏が辿り着いたヒメオオクワガタの生息地(四国山系某所):写真中央のヤナギ類■
※採集地の詳しい所在は末永氏の申し出により公けにしないことに致しました。
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■9月3日 上写真中央ヤナギ類にて採集されたヒメオオクワガタ♂約50ミリとその配偶♀
採集場所は1400mの高地であり、またこの翌日にも同じ樹で40ミリ台♂を採集している。
そして、ブナ倒れ木(よく朽ちた状態)より、ヒメオオクワガタと思われる3齢幼虫14g・1頭を
材割りにて発見していることからも、これらの成虫はこの近辺で発生したものと思われます。 |
ヒメオオクワガタ♂の拡大
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9月13日
1400m地点にて材割り出しされたスジクワガタ |
9月18日
材割り出しによって獲たアカアシクワガタ群 |
スジクワガタやコクワガタも高地にも棲んでいて、私自身も奈良県大台ケ原
1500m地帯でコクワガタを長野県では1600m地帯でこの両者が白樺樹帯
で樹液に集まることを観察しております。平地〜高地にまで棲んでいます。
両氏の話を聞くと、愛媛県には殆ど手つかずの原生林が広い地域に残され
ていて、ブナ帯に棲息するクワガタ虫のまるで宝庫のように思いました。
私の故郷和歌山県では植林と開発によりブナ帯はその多くが姿を消してしま
っていて、極限られた地域に高山棲のクワガタ虫が暮らしています。 特に
ヒメオオクワガタは、和歌山県産は珍しいということもあり、近年でもこの極
限られた産地を訪れる採集者が尽きることが無いのも、また事実なのです。
私も含めてそれが例え研究の為であれ、商業目的であれ個人の趣味であっ
ても、採集者は皆例外なく大なり小なり生息地破壊に携わっている筈です。
これから先の時代を想い、私をはじめクワガタ愛好家は環境に充分配慮し
た採集を心がけるようにしなくてはならないと・・近頃はそう考えております。 |